昔の職人

先日まで、瓦工事をしていたお宅の母屋の方には、こういう装飾が。

今回の作業は小屋の方をしていたので、僕らは母屋の方は関わっていませんが、珍しいモノなので撮影してきました。
唐津の山の方のお宅でして、おばぁちゃんと話してたら、
「おれもこの家が建ったとば知らん。百年位になっとやなかねぇ。」
との事。
さすがに百年このままという事は無いでしょうが、手入れをしながら百年という時間を経て今があるのでしょう。立派です。
まず、この戸袋に書いてあるなんやら暗号みたいな文字。

なんと書いてあるんでしょう?
このお宅は「前田」さん宅ですので、「まえだ」と書いてあるのは、容易に推測できます。
しかし、どういう文字かがわかりません。
「〇江多゛」(〇の部分は分かりません)と書いてあると私は思います。
唐津くんちの法被(正確には肉襦袢)にもこういうあて字を使われますし。
次に、

瓦と壁の部分のつなぎ目を「のし瓦」と言う瓦で雨が家に浸入しないようにします。
最近で施工は、簡単に二段積み+板金で行いますが、
ここの施工方法は、ものすごく時間と手間のかかる施工方法です。
のし瓦の継ぎ目を一か所づつ、漆喰で装飾して、間には「青海(せいがい)」と呼ばれるもので飾ります。
最近はこういう施工は見ないですね。(コストの面もあるでしょう)
母屋の瓦補修工事が済んで、少なく見ても50年は経っているでしょう。けど、見ての通り、はがれなども無いですししっかりしてるみたいです。
昔の職人さんの技術の高さに感心させられました。
こういう風に、後世に残していけるというのが、建設業の良い所だと思います。

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